ジェラルド・アルキミンサンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)が進めるサンパウロ市東部のモノレール敷設計画において、駅建設予定地の地下に下水排水網が見つかり、計画の遅れと現行予算64億レアルの更なる増大が余儀なくされると4日付フォーリャ紙が報じている。
駅の建設には、駅舎を支えるための基礎となる地下構造を据える必要があるが、複数の駅では地下を掘ることができず、排水網を別の場所に作り直す必要がある。これにより、当初の見通しでは2015年には完成している予定だった8駅の開業は、2016年にずれ込む見込みだ。
一人の技師が匿名を条件に明かしたところによると、地下水路の発見による影響を直接的に受けたのはサンルーカス、カミーロ・ハダジ、ビラ・トルストイの3駅だ。
15年に完成予定だった8駅中、駅設置のための支柱が建っているのはサンマテウスのみで、同駅でも工事は止まっている。他の駅予定地には何も建っておらず、技師達がレール設置や支柱周辺での作業を行っていた。
昨年、当時のモノレール建設責任者だったジョゼ・アラポチ・プロチーノ氏は「地下に水路があるため、駅の基盤を設置する方法を変更する必要がある」と「都市インフラストラクチャー」誌に明かしていた。
ソマゲ社に代表される企業連合は1億4千400万レアルで4駅の建設を落札したが、その内三つは地下水路の影響を受ける駅で、もう1駅はビラ・ウニオン駅だ。
今年10月、地下鉄公団は同社と2015年4月までの工期延長を盛り込んだ第5回目の補足契約を取り交わした。
フォーリャ紙は同件について3日朝、地下鉄公社に問い合わせたが、同公社は計画変更後にかかる費用を公開していない。また計画の遅れがどれほどのものになるかも発表していない。PSDBアルキミンサンパウロ州政は「地下水路の計画変更は新しい用地収用には結びつかない」と公表するにとどまった。