ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)が5日に発表したところによると、クリスマス(ナタール)の支出を昨年以下に抑えたいとする消費者が43%に及び、小売店などには厳しい歳末商戦となりそうだと6日付エスタード紙が報じた。
歳末商戦は小売店最大の書き入れ時だが、今年の消費者の財布の紐は例年になく固く、全国財サービス・観光商業協会(CNC)も昨年同期比で2・3%の販売増に止まると予想している。
消費者の財布の紐が固い事は、FGVが行った調査などから明らかで、今年のクリスマスの支出は昨年より抑えようと考えている消費者が43%に及んでいる。昨年より増やそうと考えている消費者は12%で、残る45%は昨年と同額程度と考えているという。
昨年の調査では、前年より少ない額でと考えていた人が34・2%、前年同様が53・6%、前年より多くと考えていた人が12・2%だった。
消費者の財布の紐が昨年より固くなっている事は、購買意欲を示す指数が69・0ポイントとなり、昨年同期比で11・6%減った事でも明らかだ。購買意欲を示す指数がこの時期に70ポイントを切ったのは、国際的な金融危機が勃発した2008年以来だ。
プレゼントに予定しているのは衣類4・2%、玩具20・7%、本8・1%、趣向品5・3%、電子機器5・2%、香水4・4%、靴3・5%、家庭用品0・5%、家電製品0・3%など。携帯電話やタブレット端末の売上は落ちそうだ。
プレゼント1点当たりの予定価格は、21~50レアルと51~100レアルが31・6%で一番多く(昨年は33・0%と32・5%)、100レアル以上22・6%(同22・3%)、11~20レアル9・9%(同9・6%)と続く。10レアル以下も4・3%(同2・6%)で、バーゲンを狙ったりして支出を切り詰めようとする庶民の気持ちが表れている。
消費者が支出を切り詰めれば、それに比例して落ち込むのが小売り販売だ。CNCが11月初旬に発表した歳末商戦の販売は昨年同期比2・6%の伸びとされていたが、現在の予想は昨年同期比2・3%で、一段と縮小している。昨年の歳末商戦では5・1%の販売増を記録していた。
今年の消費者金利は8月現在43・1%で、昨年同時期の36・6%を大きく上回り(経済基本金利はその後更に2度引き上げられた)、ローンを組んだり、銀行から借金したりしての買物は昨年より減る見込みだ。
11月28日のブラック・フライデーの場合、小売りと電子取引の総額は昨年比3・5~4%減となり、分割払いは1%減る一方、現金の一括払いは3・3%増えた。
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