サンパウロ市のイビラプエラ公園で8日午後、水牛の着ぐるみを着た2人の男が同市南部の水源地での住宅建設計画に対して抗議行動を行った。
抗議行動が起きたのは、同市市長のフェルナンド・ハダジ氏(労働者党・PT)の公式日程にあった、独裁時代の死者や行方不明者追悼記念碑の落成式の最中だった。
抗議者達はミーニャ・ヴィーダ、ミーニャ・カーザ計画によるペドレイラ区での住宅建設はビリングス湖の水源地を損なうとし、同地に水牛公園を設け、水源を守るよう求めた。
記念碑の落成式会場に現れた抗議者達は、サンパウロ市人権局長のロジェリオ・ソットリ氏、国家人権局長のイデリ・サルヴァッティ氏、そしてハダジ市長のスピーチも妨害した。
抗議者のアウレリオ・ロドリゲス氏は「私達は住居政策に反対なのではない。だが、あそこには所有者が20年間土地家屋税などを滞納している土地が六つある。市長が八つの水源の上に建物を建てたいというのなら、そういった土地に建てればいいじゃないか」と述べた。
市長は抗議に応えて、同地区の住宅建設計画はすでに市緑化局と、州環境局傘下の環境浄化技術公社(Cetesb)の認可を得ていると説明した上で、15日に住民達に住宅建設計画を説明するための公聴会を開くと発表した。
サンパウロ市役所によると、ミーニャ・ヴィーダ、ミーニャ・カーザ計画によって恩恵を受けるのは1万4千人で、55万平方メートルの市営公園建設も含まれている。同計画には連邦政府、サンパウロ州、サンパウロ市の予算が付いている。(9日付フォーリャ紙より)