サンパウロ市(以下、サンパウロ市)市役所が10日、ドイツ銀行から、4680万レアル(1800万ドル)を受け取った。
この金はパウロ・マルフ氏が市長を務めていた1993~1996年に同銀行を通して不正な金を動かしていた分の賠償金として支払われたもので、サンパウロ市市役所はこの金を保育所建設のための土地の購入や建設費用にあてる意向だ。
ドイツ銀行自体は公金横領などには関わっていないが、当時のサンパウロ市市役所内で不正に動いたとされる2億ドルの公金横領や資金洗浄に関する捜査の対象とされ、より大きな損失を被るのを避けるために検察当局の提案に合意し、今回の支払いとなった。
検察当局によると、英国領ジャージー島にある支店の一つに、アイルトン・セナ・トンネルとアグア・エスプライアダ大通り(現在のロベルト・マリーニョ大通り)建設に関して横流しされた公金の一部が振り込まれていたという。問題の支店に振り込まれた額は当時の金で100万ドル(240万レアル)と推定されており、20倍の賠償金が支払われた事になる。
サンパウロ州(以下、サンパウロ州)検察局とサンパウロ市市役所との間の合意は、昨年10月に裁判所が認可したもので、今年の2月に正式に成立していた。市役所では、この賠償金によって8~10軒の保育所の建設が可能になると見ている。
マルフ時代の不正に関する賠償金はサンパウロ州政府にも支払われる事になっており、10日に500万レアルが払い込まれた。(10日付アジェンシア・ブラジルなどより)
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