南大河州ポルト・アレグレで11日、様々な障害を持っているために、サッカーが好きなのに一度もボールを蹴った事がないという子供達のためのペナルティキックの選手権「ボッタ・ド・ムンド」が開催された。
会場に集まったのは障害を持つ子供達32人だけではなかった。自由に歩く事やボールを蹴る事ができない子供達は、特別なプロテクターや靴を身につけ、思い思いのチームのユニフォームを着ると、チンガ(インテルナシオナル)、バルコス(グレミオ)といった憧れのサッカー選手達と2人1組となってゴールの前に。
プロ選手達の助けを借りてペナルティキックをすると、あたかも本当の試合でもあるかのようなアナウンスが入り、〃ゴール〃の叫びも響く。応援する家族達も共に、飛び上がって喜ぶ姿が印象的だ。
一方、ゴールの前に立ちはだかるのは、ワールドカップの時にドイツの選手達と一緒に会場に入り、注目を集めたジェツリオ・フェリッペ・シウヴァ君だ。ドイツの選手からの招待で同国も訪問したジェツリオ君は、障害を乗り越え、自分が所属する学校でもチームのキーパーを務めている。
ブラジル代表チームの監督を務めるドゥンガは、代表のユニフォームを来た少女とともにゴールの前まで行き、少女がペナルティを放つのを手伝ったが、腰の部分にまいたベルトなどを通して伝わる少女の動きなどから、「自分の足で歩きたい、自分の足でシュートしたいという少女の気持ちを痛いほど感じた」と言う。
スポーツが好きだと言う子供達が憧れの選手達とサッカーを楽しんだこの日は、子供達にとっても選手達にとっても忘れられない1日となった。(11日付G1サイトより)