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池崎グループ=50周年記念誌を刊行=創業者の個人史つづる

本の表紙

本の表紙

 ブラジル美容業界を牽引する池崎グループが創業50周年を記念し、創業者・池崎博文社長の半生を綴った本『Hirofumi Ikesaki: a vida que eu vivi』(非売品、ポ語、206頁)を刊行した。11日夜にサンパウロ市カーザ・ブラジレイラ美術館で刊行記念パーティーが開かれ、約500人が祝福に駆けつけた。
 グループの舵を取る息子のリカルドさんらの意向で、4年前から制作が進められてきた。池崎社長の誕生から渡伯、農業生活、起業とその後の奮闘の様子など、80年代までの個人史が詳細に綴られた一冊だ。
 美智代夫人や長男のリカルドさんら、子供や孫も総出で観衆を迎えた。リカルドさんは「小さい頃、父は不在だったが精神的存在感は大きかった。忍耐強く決して物事を諦めず、リベルダーデのリーダーとしても活躍した」と賞賛し、長年の協力者に感謝を述べた。
 ポ語の編集を担当したカミナリ・コミュニケーション代表の荒井ジョニーさんは、「4年間の仕事の結果に立ち会えて感動。池崎さんがどのような決断でもって、どのように美容市場を改革してきたか、その答えを探って本に込めた」と話した。
 SABRAEのアレンカー・ブルチ評議員長、ネウソン・ルイス・バエタ・ネーヴィス・フィーリョ科学技術局長の祝辞の後、安倍順二、太田慶子、アウシデス・アマゾナス元サンパウロ州議(セー副区長)ら議員団が感謝状を贈った。
 池崎社長は「情熱、努力、勇気、そして信頼で困難を克服してきた。どんな分野においても、結果は自分の努力次第。家族や多くの人の支えでここまで来られたことに感謝する」と終始笑顔を浮かべながら話し、拍手喝采を浴びた。
 1964年、ブラジル初の化粧品専門店を開店。自分で手にとって商品を選べるセルフサービス式販売法で市場に改革をもたらした。リベルダーデ区ガルボン・ブエノ街の1号店はじめ、売り場面積2千平方米以上の巨大専門店を6店運営、電話販売も行なう。2005年から南米最大の美容見本市「ビューティ・フェア」を主催する。