公共バス料金に関する公聴会を終え、サンパウロ市は来年から低所得の学生は無料、ビリェッテ・ウニコは3レアルに据え置き、現金払いは増額の、3種類のバス料金採用を検討していると16日付エスタード紙が報じている。
この案はまだ正式決定されていないが、フェルナンド・ハダジ市長(労働者党・PT)は今年中の決定を望んでいる。
サンパウロ市のバス料金改定の必要性は約1カ月前から言われていたが、詳細が検討され始めたのは公聴会が終った先週からだ。
3年11カ月前に行われた最後の料金改定後のインフレ率は23・2%で、現行3レアルの運賃は3・7レアルになる見込みだ。3レアルの料金を保つためにサンパウロ市がバス会社に払っている補助金は今年、17億レアルに上る。
今回の提案が、メトロポリタン公社(Metro)、パウリスタ都電公社(CPTM)を管轄しているサンパウロ州政府に提案されたかは確認されていない。サンパウロ州都市交通局長のジュランジール・フェルナンデス氏は15日朝、ラジオ局のインタビューに「今のところ、サンパウロ州政府からはいかなる料金改定に関する要請も届いていない」と答えた。
サンパウロ交通機関公社(SPTrans)サイトによると、1日9千万レアルのバス料金の売上のうち、現金収入は8%。学生(全所得層を含む)の利用は6%で、高齢者などの料金免除での利用は10%。ビリェッテ・ウニコでの無料利用は3分の1だ。
全てのバスの運行を保証するためにサンパウロ市が払う経費は年間約600万レアルに上るが、ビリェッテ・ウニコによる収入は400万レアル強で、この金額の一部は料金統合の合意に基づき、MetroやCPTMに渡る。
サンパウロ市ではヴァンで運行されている小型乗合バスを廃止して通常のバス会社に移行することも検討中で、近日中にバス運行権の入札も発表される見込みだ。