大サンパウロ市圏450万人の水がめ、アルト・チエテ水系の水位が14日、「未開の水域」394万リットルの開放で、4・1%から10・7%(貯水量 600億リットル)に上昇した。貯水率が1桁台に突入してから2カ月後の貯水率2桁台回復だが、1年前の貯水率は50・1%だったと15日付エスタード紙 が報じている。
サンパウロ州水道会社(Sabesp)によると、「未開の水域」の開放は、アルト・チエテ水系が、建設以来の最低貯水率を記録した14日に行われた。
水資源・エネルギー局(DAEE)はアルト・チエテ水系を構成する貯水池の一つ、ポンテ・ノーヴァの最低水位以下の水を摂取する事を承認した。Sabespは文書で「今回の『未開の水域』からの取水にはポンプでのくみ上げは必要ない」と説明した。
先週、サンパウロ州下水・水資源局はアルト・チエテ水域の「未開の水域」の利用は検討されていたことを認めたが、9月には同局局長のマウロ・アルセ氏が、アルト・チエテには「未開の水域」は存在しないとしていた。
サンパウロ総合大学(USP)のルーベン・ラ・ライーナ・ポルト教授によると、アルト・チエテ水系の「未開の水域」からの取水にはカンタレイラ水系で必要 とされた吸い上げポンプは不要だ。「アルト・チエテ水系では、現在認められている水位の下の部分の取水許可を出すだけで水は自然に供給路に流れていく。特 別な工事は必要ない」と述べた。