「課題は攻撃にある」―。パルメイラスの新監督、オズワルド・オリベイラ(64)、コリンチャンスの新監督、チッチ(53)は16日、同じ事を口にした。
オリベイラは1年契約、チッチは3年契約をそれぞれ結んだ。
サンパウロ市の東側と西側で、16日のほぼ同時刻に行われた記者会見で、両新監督は攻撃的なチームを作ることが優先課題だと明言した。
オリベイラはパルメイラスの伝統にのっとり、攻撃的なチームを作る意志がある事を明言したが、「ただそのためには相応の戦力が必要」と付け加え、自らもチーム編成に加わると述べた。
今年の全国選手権でのパルメイラスは、FWのエンリケが16得点で得点ランキング2位に輝いたにもかかわらず、攻撃力を見せることができなかった。38試合の総得点は34得点で1試合平均0・89得点だった。
オリベイラはその監督としてのキャリアにおいて攻撃的なチームを作れる事を示してきた。
今年指揮を執ったサントスは、サンパウロ州選手権では19試合で46得点を記録、2位のパルメイラスは29得点だった。2002年にオリベイラの率いたサンパウロは、最終ラウンドに進めず試合数が少なかったにも関わらず、ブラジル選手権で57点を上げ、最高得点を達成した。2013年に指揮を執ったボタフォゴでも、最多得点でリオ州選手権を制している。
一方のチッチは、コリンチャンスを最後に指揮した2013年、「攻撃において策がない」との批判に晒された。そしてそのことが主因で、監督の座を追われる事になった。コリンチャンスは同年のブラジル選手権では38試合で27得点しか挙げられず、チームは10位、得点数では17位だった。
チッチの率いた同年のコリンチャンスは、38試合中17試合を引き分け、うち10試合は0対0だった。このせいで、彼の名前をもじり、「引き分けのチッチ」(引き分けのempateとTiteを合わせて「empatite」)と呼ばれる事になった。
同年の優勝チームのクルゼイロの挙げた77得点を比較すると、攻撃力は3倍の違いがあった。
チッチもこの事を良く知っており、1年の充電期間中に攻撃力をつける方法論を学んできた。「選手達にはより攻撃的なスタイルのプレーを植え付けたい。そして厳しく要求もしていく」と話す。
しかし、彼の資質は変わらず、前回コリンチャンスを率いた時に最初に発した言葉をまた使った。「バランス」だ。
「私のバランスのとれたチームを好むという資質は変わらない。何でもかんでも攻撃でもないし、敵のマークにばかり専念すると言うわけでもない」と結んだ。(17日付フォーリャ紙より)
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