未曾有の水不足に襲われているサンパウロ州において、ジェラルド・アルキミン州知事(民主社会党・PSDB)が18日、サンパウロ市と大サンパウロ市都市圏構成30市では、来年1月から水を過剰に使った場合に追徴金を科す方針を発表したと19日付伯字各紙が報じている。
追徴金は前年の平均使用量以上の水を消費した世帯にかかり、消費量の増加が20%以内の世帯には水道代の20%、消費量がそれ以上増えた世帯には50%が科せられる。
サンパウロ州政府は現行消費量の4・25%にあたる毎秒2500リットルの水の消費削減を目標としており、「お金を徴収することが目的ではなく、全市民に節水運動に参加してもらうことが目的だ」と知事は述べた。
消費者保護団体は罰金(追徴金)適用の前に給水制限を行う事を要求したが、州知事は給水制限を行う意思はないと改めて表明し、「分担金は連邦法にのっとって制定されており、サンパウロ州は可能な限りの方策を取った」とした。
消費者保護全国協会(Proteste)は、連番給水停止(給水制限)をやる前に罰金が制定された場合、州検察局に訴えると表明した。
サンパウロ州政府は罰金のほか、ボーナスの期間延長も発表した。節水の割合に応じて水道料金を減額する現行のプランは、2015年末まで継続される。
サンパウロ州水道公社(Sabesp)の顧客には蛇口に取り付けることで、水の消費を抑える「節水器具セット」が配られる。サンパウロ州政府もまた、500リットル収容できる貯水タンクを、収入が最賃三つまでで、貯水タンクのない世帯に配布する。Sabespのデータによると、1万世帯がこの恩恵を受ける見込みだ。