クリスマス(ナタール)のプレゼント候補の1、2位を争っているスマートフォン(スマホ)の売上が新記録を更新、価格もだんだん安くなっていると23日付エスタード紙が報じた。
コンサルタント会社のIDCブラジルによると、「クリスマス・プレゼントにと考えているもの」「クリスマスに欲しいもの」の双方で1、2位を争うスマホは、第3四半期に1500万台売れ、昨年同期比49%、第2四半期比でも11%増となった。
携帯電話の売上は新記録を再更新しており、インターネット接続は出来ない従来型の携帯電話も、第3四半期に470万台を売り上げた。
「我々の予想をまた上回った。スマホの売上には他部門のような圧迫要因が見られず、第4四半期も新記録を更新しそうな勢いだ」というのは、IDCのレオナルド・ムニン氏だ。
スマホの売上が伸びている要因の一つは価格の低下だ。ムニン氏によれば、インターネット接続など、幅広い用途を持つスマホの平均価格は、2011年の初めの900レアル以降、低下傾向にあり、第2四半期は700レアル、第3四半期は500レアルになっているという。
スマホを含む携帯電話の売上が順調な事は、国際的な競争力低下で輸出が伸び悩み、部門によっては人員整理などの声も聞かれる工業界にとっては明るい材料だ。
第4四半期の場合も、10月のスマホの売上は700万台を超え、月間売上の新記録を更新。この数字は2011年の年間売上を200万台下回るのみで、11月のブラックフライデーでも、最も需要が大きい品物の一つがスマホだった。IDCでは今年のスマホの売上は5500万台に達すると見ている。
スマホの売上が好調なもう一つの理由は、販売店が手頃な価格の品を揃え、分割払いを認めるなどの工夫を凝らしている事で、450~900レアルの品が国内市場の半数以上を占めている。
消費者も高いものは機能や品質も良い事を認めており、インターネットなどを使う時に便利な画面の大きいタイプが好まれる傾向が続いている。11年は画面が4インチ以下の品が市場の93%を占めていたが、今年の市場では4インチ超の品が63%を占めている。
IDCでは、世界的に見ると、タブレットと携帯電話の機能を併せ持つファブレット(5インチ以上の画面の品)が50%以上を占めるようになるのは2016年、ブラジルも2018年までにはこの水準に達すると見ている。ファブレットは小型のコンピューター並みの使いよさと手軽さが強みで、ブラジル市場でのファブレットの比率は昨年の7%から15%にと、ほぼ倍増している。