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2階に逃げた人を助けるサーファー達(Andre Motta/Prefeitura de São Sebastião)
2階に逃げた人を助けるサーファー達(Andre Motta/Prefeitura de São Sebastião)

サンパウロ州北部海岸=クリスマスに襲った豪雨=浸水と通行止め引き起こす

 夏の観光シーズン只中の23、24日にサンパウロ州北部海岸を襲った大雨が、当地住民や観光施設、幹線道路が甚大な損害を与えたと25、26日付伯字各紙が報じている。
 サンパウロ州北部海岸のサンセバスチアンを襲った集中豪雨は大洪水やゴミの漂着などを招き、住民達や観光客が泊まるホテルが孤立。リオ・サントス高速道路では土砂崩れや道路の陥没も起き、北部海岸の主要観光地へのアクセスは分断されている。
 サーフィン協会の会員らは、浸水で家に閉じ込められた人をサーフボードやボートで救出した。「ものの30分で全てが水に浸かったよ。悲劇だった」と語るのは、マレジーアス海岸サーフ協会会長のグスタボ・デ・ソウザ・レイテさん(40)だ。
 大嵐から一夜明けた25日朝、サンセバスチアン市の海岸はゴミや木の枝で溢れ、果ては大型コンテナまで砂浜に流れ着いた。一部住民の孤立状態は雨がやんだあとも続いていた。
 集中豪雨は同市に断水もひき起こした。嵐が水を集めるための配管を破壊したためで、給水車も被災地までたどり着けなかった。嵐で断水したマレジーアのレストラン「Kale」は24日を終日休業とせざるを得ず、見込んでいた多くの利益を失った。
 リオ・サントス高速道路は26日午後2時現在、145キロから147キロの区間の交通が遮断されている。復旧の見込みは立っておらず、サンパウロ州道路局(DER)は同地を通行前に電話0800・055・5510で道路状況を確認するよう呼びかけている。
 27日の午前中から昼過ぎまでは、同日から休暇に入る人たちがサンパウロ州北部海岸に向かう迂回路を埋め尽くす事も予想される。日曜まではまだ急な大雨への警戒が必要だ。