7日の午後サンパウロ市を襲った大雨は、各地で浸水などを引き起こし、空の便にも影響を与えたと8日付の伯字各紙が報じている。
一番大きな影響を受けたのはサンパウロ市東部で、チクアチーラ川周辺では午後6時過ぎに川沿いを走る大通りが冠水し、車両・バスが水に浸かった。サンパウロ市非常事態管理センター(CGE)はペーニャ地区に警報を発令した。
同じ頃、パウリスタ都電公社(CPTM)の12号線では、線路上にまたがる歩行者用の歩道橋の一部の金属板が線路上に倒れ、ブラス駅とジャルジン・ロマーノ駅間が終日不通となり、乗客は代替バス輸送を利用した。尚、夜通しの復旧作業の結果、CPTM12号線は8日始発より通常運転に戻った。
CPTMの不通に苛立った一部の市民は、USP・レステ駅とコメンダドール・エルメリーノ駅で改札機を壊し、コントロールセンターに火をつけた。群集は駅の警備員によって制止された。この暴力行為による怪我人、逮捕者は出ていない。
ペーニャ地区とサンパウロ市近隣のコンゴーニャス、クンビカの2空港では雹も降り、滑走路が一時使えなくなったため、離着陸に遅延が起きた。2空港へ着陸予定の便は、リオやサンパウロ州の他の空港への行き先の変更を余儀なくされた。
CGEによると、雨はカンタレイラとアルト・チエテの両水系にも降った。カンタレイラでは午後から夜半にかけて標準から強めの雨が降り、アルト・チエテではそれほど長くは降らなかったが、雨の勢いは強かった。
気象情報会社、クリマテンポのマルセロ・ピニェイロ氏は水位上昇の可能性は少ないとの見方を示した。サンパウロ州水道公社(Sabesp)によると、8日現在の両水系の貯水率はカンタレイラ6・8%、アルト・チエテ11・7%で前日と同率だった。