ホーム | 日系社会ニュース | 老舗「みやび」一端閉店=パ大通り界隈に移転か

老舗「みやび」一端閉店=パ大通り界隈に移転か

老舗割烹「みやび」の入口

老舗割烹「みやび」の入口

 パウリスタ大通りの老舗割烹「みやび」が今月24日をもって、いったん閉店することになった。店所有者(高田フェルナンド氏)とビル側の主張が食い違って訴訟となり、退店することで話がまとまった。
 同店の前身は、丹下セツ子さんが来伯2年半の1966年に、近くのブリガデイロ・ルイスアントニオ街に開いた「左膳」。92年にトップセンタービル内で原口政信さんを料理長に「雅」として開店し、駐在員を中心に根強いファンがたくさんいた。
 09年のビル大改装時に地下から現在の1階に移転した際、丹下さんらから高田氏に共同経営者が代わり、有名建築家の大竹リカルド氏が設計して約1年かがりで新装し、翌10年4月に開店したばかり。数カ月後を目途に、パウリスタ大通り界隈に新店舗を開店したい意向だという。
 3年半前から料理長を務める原靖(はらやすし)シェフは「ご贔屓いただいたお客様には、本当に申し訳ない。ビルを退店するまでお客さんに喜んでもらえるものをお出ししたい。ぜひいらしてください」と語り、客の要望を聞きながら「お任せメニュー」中心に、仕入れ済みの材料を採算度外視で提供する意向だという。
 予約や問い合わせ等は同店(11・3289・4708)まで。