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冊子『日本人の特質』=1500部完売、増刷へ

「ぜひ各家庭に一冊置いて」と諸川さん

「ぜひ各家庭に一冊置いて」と諸川さん

 ブラジル日本語センターの諸川有朋副理事長が執筆し、昨年9月に刊行したポ語の冊子『日本人の特質』(日語センター後援、20レ)だが、このほど初版1500冊が完売した。日本語学習者や日本に関心のある非日系向けに、日本人の心や文化、生活習慣をまとめた同書。反響の大きさに諸川さんは、「まだ日本文化は死んでいない」と喜び、二千冊の増刷を決めた。
 誠実で勤勉という独特な人間性を、全10章67ページで解説した。日本人の心を学ぶことで、日語学習者にとっては入門書という位置付けにもなる。また「学習者だけでなく父兄にとっても、日本人の心を見つめなおせる」と、世代を問わず関心を引く一冊になっていると勧める。
 日系諸団体から百冊近い大型注文が相次ぎ、「品薄になってからは各所の在庫をかき集めて対応した」というほど。昨年9月11日に発刊式を行なったが、3カ月後には完売したという。
 「日本文化を後世に伝えたいという思いの強い人が、まだ数多く存在すると実感した。一世にとって『子や孫に読ませたい』と思わせる内容だったのが良かったのでは」と分析する。「書籍の売り上げは日本文化伝承のための運用資金にする。コロニアの将来のための投資に回すことができる」と増刷を喜んだ。
 「6月までに再版分を完売したい。年内には目標高く一万部到達を目指す」と目標は高い。「ぜひ各日系家庭に一冊置いて頂きたい」と呼び掛けた。
 問い合わせは同センター(11・5579・6513)まで。