19日朝、サンタカタリーナ(SC)州パリョサ市の祖父宅前で軍警と口論になり、銃弾3発を受けたサーファーのリカルド・ド・サントスさん(通称リカルジーニョ、24)が、20日に入院先の病院で亡くなったと21日付伯字各紙やサイトが報じている。
リカルジーニョさんは2012年にタヒチで開催されたワールドツアーの優勝者だ。
リカルジーニョさんは19、20の両日に計4度に及ぶ止血手術を受けたが、その甲斐もなく、20日午後1時過ぎに心肺停止に陥った。遺族はリカルジーニョさんの角膜を提供した。他の臓器は損傷が激しく、提供できなかった。通夜は20日に営まれ、21日に埋葬される。
ガブリエル・メディーナなど、ブラジルの主要プロサーファー達もインターネットで被害者に哀悼の意を表している。
リカルジーニョさんの死に伴い、軍警のルイス・パウロ・モタ・ブレンタノ容疑者(25)は殺人罪で起訴される。同軍警の弟(17)も身柄を拘束された。
軍警報道官の発表によると、ブレンタノ軍警は休暇中だった。同容疑者は市警と軍警から調査を受け、一般法廷か軍警裁判所で2年以上の刑を受ければ免職となる。
ブレンタノ軍警の身柄は20日午後、逮捕されたフロリアノポリス大隊から、自身が所属するジョインヴィレの大隊に移された。
SC州検察局は、ブレンタノ軍警はこれまでも職権濫用と傷害の罪で告発された経験があるが、証拠不十分で無罪となっていたと発表した。
パリョサ市警では、同件に関し、相反する証言の真偽を調査することになる。目撃証言によれば、被害者は容疑者に対し、祖父の家の前の配水管の上に停めていた車をどけるよう頼んだが、容疑者が反発して口論となり、撃たれた。口論はそんなに激しいものではなかったが、容疑者らが車に乗り込んだので車を動かすのかと思ったら、容疑者が銃を抜き、発砲したともいう。容疑者と弟は車の中で薬物を摂取していたとの証言もある。
ブレンタノ容疑者らは、被害者は事件当時大型ナイフを持っており、口論の後攻撃してきたとして正当防衛を主張したが、前夜からの飲酒と被害者への発砲は認めた。被害者は胸部と腹部に銃弾3発を浴びており、内1発は背後からだったとの目撃証言もある。
同容疑者は19日に薬物反応検査を受けており、20日後に結果が出る。現場や車中からは大型のナイフも薬物の痕跡も見つかっていない。
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