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エヴォ大統領の出迎えを受けるジウマ大統領(Roberto Stuckert Filho/PR)
エヴォ大統領の出迎えを受けるジウマ大統領(Roberto Stuckert Filho/PR)

ジウマがボリビア訪問=エヴォ大統領の再任式で

 ジウマ大統領は22日、ボリビアの首都ラパスを訪れ、3期目となるエヴォ・モラレス大統領の大統領就任式に出席した。
 今回、ジウマ大統領がこの式に参加することにしたのは、エヴォ氏が1月1日にブラジリアで行われたジウマ氏の再任式にかけつけたことへの返礼としてだ。この式に参加するため、ジウマ氏は、スイスで行われている世界経済フォーラムの総会、ダボス会議への出席をキャンセルしたほどだ。こうしたところは、南米首脳間の絆の深さをうかがわせる。
 エヴォ大統領はボリビア史上初の先住民出身の大統領で、伝統的な風習を大事にしている人物としても有名だ。公的な場所でもネクタイやスーツは一切着用せず、日本の詰襟学生服を思わせるような民族衣装で必ず現れる。
 この日も、1月の南米の暑い夏の真っ盛りだったが、エヴォ氏は赤いポンチョに長いマフラーを羽織ってジウマ大統領を空港で迎え、ジウマ氏も儀礼に応えるかのようにピンクの羽織を身にまとった。その他、ラテン・アメリカ各国の首脳にも、長いマフラー羽織る姿が目立った。
 就任式はラパスのプルリナシオナル議会場で行われ、ラテン・アメリカの各国首脳が見守る中、厳粛に行われた。
 エヴォ大統領は2006年1月22日に大統領に就任して以来、今回が3期目となる。エヴォ氏はボリビアの社会主義運動のリーダーとして頭角を現したことでも代表されるように強い左翼志向で知られる。また、ベネズエラのウゴ・チャヴェス前大統領の信奉者としても知られ、13年3月のチャヴェス氏の葬儀の際にも真っ先にかけつけた。この日の最初の演説でも、チャヴェス氏やキューバのフィデル・カストロ前評議会議長を讃え、反帝国主義を改めて唱えている。
 また、ベネズエラ、アルゼンチン、ブラジルと、南米の左翼政権が財政的に苦しい状況を迎える中、エヴォ大統領はボリビアを堅調に経済成長させ、実績をあげている。
 ジウマ大統領の外遊は引き続き行われ、来週にはコスタ・リカで開かれるラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(Celac)の首脳会議に参加する。