「カーニバルワークショップ」が1月31日、サンパウロ市ブルーツリーパウリスタ・ホテルで開催された。日伯外交樹立120周年行事の一環で、インスティトゥート・パウロ小林(IPK、小林ヴィトル代表)、アギア・デ・オウロ(以下、アギア)、同ホテル、ノア・パウリスタの共催で行われた。
開催に先立ち、同ホテル国際部の広瀬純子さんは「サンバを体で感じ、踊って楽しんで」と呼びかけた。子供連れの駐在員夫人を中心に約120人が集い、アギアでマドリンニャ・ダ・バテリア役を務める小口未来さん(33、神奈川)を含むダンサー4人、バテリア(打楽器隊)7人が講師として参加。
リオのマンゲイラに15年以上参加し続けている細川多美子さんは、サンバについて「ダンスと歌と演奏が合わせあった民俗芸能的な存在」と説明し、「サンバは様々な揺れのある音楽で、同じサンバというのは有り得ない。正しいサンバ、間違ったサンバはなく、美味しいサンバ、不味いサンバと表現する」とし、「心や体で感じて、美味しいサンバを踊ってもらえたら」と薦めた。
続いて実演を交えながら各楽器の役割解説が行なわれ、奏者から「演奏中に手が血まみれになることもある」と話すと来場者から感嘆の声が上がった。
午後は特訓の成果が披露され、指揮に合わせて真剣な表情で楽器を叩く男性や、足腰を小刻みに揺らすサンバ・ノ・ペに挑戦し、楽しそうな表情で踊る女性も見られた。
3日前に家族を尋ねて初来伯した社交ダンス歴25年の大塚容子さん(62、栃木)は「社交ダンスは一人じゃ踊れないが、サンバは一人でも踊れるし、女性も子供も自由に踊れる」との違いを説明し、「サンバにハマっちゃうかも!」と興奮気味に話した。
今年は日系人と日本人合わせて約620人がアギアに参加する。小林ビットル代表は「父(故パウロ小林下議)が移民90周年の際に500人を動員したので、父を越えた」と笑顔で語り、「サンバ本番に参加する人もしない人も練習会に来て、その盛り上がりを感じて欲しい」と語った。