元サッカーブラジル代表として3度のW杯に出場、後に日本のJリーグでもプレーし、日本代表監督も務めたジーコ氏が3日の午後3時、サンパウロ市のサンバチーム「アギア・デ・オウロ」(以下アギア)を訪れ、「大使」役就任とパレード最後尾の山車(カーホ・アレゴリコ)に乗ってパレードに参加することが正式発表された。
記者会見会場にはアギアの「打楽器隊の女王」シンチア・サントスさん、日本から招聘された小口未来さんら主要なダンサーも顔を揃え、彩を添えた。
カルナバレスコ(総合演出)のアマリウド・デ・メロ氏は「選手や監督として15年にわたる日本との関係を築いてきたジーコ氏こそ、日伯外交樹立120周年パレードの大使にふさわしい」と評した。
ジーコ氏は今回の就任について、「パレード参加の招待を受けた時、とても幸せな気持ちになった。私は1991年以来15年にわたって日本に住み、選手、監督としてのみならず、日本人の互いに尊重しあう文化に触れ、かけがえのない経験をした。『もう一度生きて、同じ事をやりなさい』といわれても喜んでやりたいくらいだ。『日伯外交樹立120周年』がテーマで、それが理由で自分が招聘されたことを非常に光栄に思う」と喜んだ。
震災復興を願って作られた「立佞武多」をパレードに取り入れたことに関して、東日本大震災の被災者へのコメントを求められると、ジーコ氏は「東北地方はもちろん、私が主に活動した鹿島市(茨城県)でも、多くの被災者の姿を見た。家や家族を失った子供達、多くの被災者が助け合い、秩序を持って暮らしている姿は、他の国々の模範となるものだ」と賞賛した。
ジーコ氏はリオ市生まれで同地の強豪チーム「フラメンゴ」の選手だった。記者団からの「初めてサンパウロ市カーニバルに参加することに心配や戸惑いはないか」との質問に、「カーニバルはあれこれ考えたり、心配するものではない。サンバを上手に踊ることはダンサーの皆さんに任せて、私に求められた役割でしっかり貢献したい。音楽に身を任せ、情熱を表すことが一番!」と笑い飛ばした。
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