1月は政府の公式インフレ指数である拡大消費者物価指数(IPCA)が1・24%上がり、12カ月の累計も政府目標上限を上回る7・14%まで上昇したと7日付伯字紙が報じた。
1月の物価上昇はジョアキン・レヴィ財務相らも予想していた。12カ月の累計も当面は政府目標上限の6・5%を超える見込みだ。月間上昇率は2003年2月の1・57%以来、12カ月累計も2011年9月以来の高率で、電気代やバス代、ジャガイモ、タバコ、フェイジョン、トマトなどがインフレ圧力となったとされている。
最大の圧力となったのは、1月から旗の色で料金が変わるようになり、特別調整などで8・27%上昇した電気代だ。電気代は各社の年次調整が続き、1年中インフレ圧力となる。年次調整は平均41・6%の見込みで、南大河州のCemingやサンパウロ州のエレトロパウロ、リオ州のライトは66・2%、51・5%、57・6%上がる見込みだ。居住費全体は2・42%上がった。
バス代や地下鉄料金などの公共交通料金も、2012年から凍結されていた所があり、8%や9・2%値上がりした。交通費全体は1・83%上がったが、電気代や2月1日に増税で値上がりしたガソリンなどの統制価格は今後も上昇の可能性が高い。
干ばつの影響を受けた食料品も、ジャガイモ38・1%、フェイジョン12・6%、昨年高騰したトマトも昨年程ではないが12・35%上がった。全体の値上がり幅は1・48%だった。
2月も授業料やガソリン代が上がるなどで、市場では第1四半期は月間1%超、12カ月の累計も7%前後のインフレが続くと予想。一部では政府は今年、インフレ目標6・5%以下というたがを外したと見ている。
1月のインフレ高騰を受け、3月の通貨政策委員会(Copom)が経済基本金利(Selic)を0・5%ポイント引き上げる可能性も強まった。市場からは、現在のインフレ昂進は政府の無秩序な公共支出増加の結果で、基本金利引き上げは経済活動をより減速させるだけでインフレ抑制効果は期待薄といった厳しい声も出ている。