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カンタレイラ=Sabespが安全水位発表へ=守れない場合は給水制限も

 サンパウロ州政府はサンパウロ水道公社(Sabesp)に、今週中にカンタレイラ水系の最低限の安全水位を発表させる意向だ。3月第1週の水位がそれ以下だと、正式な給水制限導入が宣言される見込みだ。8日付エスタード紙が報じている。
 同紙の報道によると、この方式は大サンパウロ市圏の市民にカンタレイラの現状を把握させた上で給水制限に踏み切るとの意向によるものだ。同水系の水位は9日午前9時現在で5・9%だ。
 安全水位をきった場合は給水制限ということになるが、政府とSabespは三つの可能性について話し合っている。ひとつ目はサンパウロ市北部と中央部を中心に620万人相当のカンタレイラ水系による水道供給地域のみ制限する方法。二つ目は、前者同様、9日朝の時点の水位が12・6%と低いアウト・チエテの供給を受けているサンパウロ市東部などを含むもの。三つ目は大サンパウロ市圏すべての市民を対象としたものだ。
 給・断水のパターンは以前にも報じられたように「5日水なし2日水あり」もしくは「4日水なし2日水あり」が検討されているとのことだが、詳細はまだ未定だ。
 一方、サンパウロ州政府は5月に、水量が豊富なリオ・グランデ水系の一部をなすビリングス湖の水をアウトチエテ水系のタイアスペバ貯水池に送る工事を完成させる算段を立てている。同工事が完成すれば、同湖からアウト・チエテに毎秒4千リットルの送水が可能となるため、5月までに給水制限が始まらなければ、その後の給水制限も回避できる可能性が高い。
 ビリングス湖はカンタレイラと同規模の貯水能力があり、現在約60%ほどの水を保有しているが、排水などによる汚染が懸念されている。