7日に発表されたダッタフォーリャ最新調査での支持率低下を受け、ジウマ大統領のその後の対策が注目されているが、これに伴い、大統領による「汚職防止法」の提案が加速化されそうだ。10日付伯字紙が報じている。
最新のダッタフォーリャの世論調査で、ジウマ大統領への評価は「よい/最良」が23%へと急落する一方、「悪い/最悪」は44%に急増。不支持が支持の約2倍となり、第2期政権のはじまりとしては散々な結果となった。
10日付フォーリャ紙によると、ジウマ大統領はイメージ挽回を図るため、今週中にルーラ前大統領や選挙参謀のジョアン・サンタナ氏と会い、今後の作戦を練る意向だという。ジウマ氏とルーラ氏は6日の労働者党(PT)結党35周年の式典でも顔を合わせているが、まだダッタフォーリャの結果が発表される前で、かつ、共にいる時間も限られていた。
ルーラ氏らとの会合に先立ち、9日、ジウマ大統領はアロイージオ・メルカダンテ官房長官、ペペ・ヴァルガス大統領府政局調整担当長官、ジョゼ・エドゥアルド・カルドーゾ法相らの主要閣僚と会議を行った。席上では、かねてから大統領が制定に意欲を見せていた「汚職防止法」案の早期提出に向け、本格的に始動することを確認した。
これは、連邦検察庁がカーニバル後、PTや民主運動党(PMDB)、進歩党(PP)などの連立与党を中心とした政治家28人を、ペトロブラスを巡る疑惑、〃ペトロロン〃関与の疑いで最高裁に起訴すると予想されており、その衝撃を和らげるためでもある。
ダッタフォーリャの調査では、77%が「ジウマ大統領はペトロロンについて知っていた」と考え、さらに大統領は「不正直」「偽善者」「優柔不断」との答えが47%と54%、50%に及ぶなど、大統領のイメージが大きく失墜していた。
9日の会議では、ジウマ大統領がもっと意欲的にテレビやラジオを使い、ペトロロンや新しい経済政策について国民に語りかけるべきだとの声も出たが、大統領は「逆効果になるのでは」と懸念し、抵抗を示した。大統領は昨年11月以来、マスコミ向けの記者会見さえ行っていない。
なお、上院では9日、民主社会党(PSDB)のカシオ・クーニャ・リマ上議がジウマ大統領の罷免を話し合うべきだと発言。これに対し、リンドベルグ・ファリアス上議(PT)が「コーロル氏罷免請求の時のような根拠もない」「選挙で負けたことを根に持つ少数派によるクーデターだ」と反論し口論となった。
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