サッカー本大賞2015(カンゼン主催)が11日に東京で発表され、ノミネート12作品に選出されていたサンパウロ市在住のサッカーライター・沢田啓明さん(59、広島)の著書『マラカナンの悲劇 世界サッカー史上最大の敗北』(新潮社刊)は、惜しくも大賞を逃したものの、優秀作品に選ばれた。
大賞は『サポーターをめぐる冒険』(中村慎太郎著/ころから刊)で、翻訳サッカー本大賞には『孤高の守護神 ゴールキーパー進化論』(ジョナサン・ウィルソン著/実川元子訳、白水社刊)が選ばれた。
幅允孝選考委員は、『マラカナンの悲劇』を「10年以上かけて取材を重ねた集大成であろう一冊。マラカナンの悲劇がワールドカップ決勝で負けたという事実以上に、ブラジル社会にとってどんな意味を持ったのか、丹念な取材を通して描かれている。ドラマとしても非常に面白く、最後まで引き込まれた」と評した。
沢田さんは「大賞逃し残念だが、内容が日本サッカーと離れているので難しいとは思った」と振り返り、今後の執筆活動については「今はテーマを模索中。これぞというテーマが見つかればまた書きたい」と話した。
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