石油業界で解雇と減給続く=雇用減は関連業界でも=PB社屋賠償用の担保に=国外の企業にも影響及ぶ
【既報関連】原油価格低下やペトロブラス(PB)を巡る汚職〃ペトロロン〃の告発、PBの投資削減、ブラジル経済の減速化などで、石油業界では雇用が25%、平均給与は30%減るなどの影響が出ていると16日付エスタード紙が報じた。14、15日付同紙によれば、従業員解雇は造船業界などでも起きており、国外でもPBが自社と結んだ契約を実行するのは不可能との見込みを発表する企業が出始めた。
PBを巡る汚職は連邦警察が昨年3月に開始したラヴァ・ジャット作戦(LJ)の進展に伴い、当初の報道を上回る規模に拡大しているが、その実態が明らかになるのと並行してPBや関連企業の事業はますます停滞。雇用縮小や給与低下、契約の見直しといった報道が次々に流れている。
LJに関与した企業やPB職員らを対象とする公判が行われているパラナ連邦地裁では、報奨付の供述を行った被告その他の証人の証言が13日まで続き、元サービス部長がPB内の基準を無視した事業契約を締結するよう仕向けた事などを含む、より具体的な情報も明らかにされてきた。
一方、PBは国外の監査会社が汚職に伴う損失などを含まない14年第3四半期の決算報告の監査を拒んでいる事や原油価格下落などで、財政危機が深刻化。11日にエスピリトサント州沖で起きた採掘船の爆破事故などもあり、リオ地裁が13日、14年11月に出たマンギーニョスの製油所への賠償金支払い命令履行のため、同社社屋を担保として差し押さえる命令を出すなど、状況悪化が続いている。
このような状況下、石油業界では従業員数が25%減少。新規採用は解雇後の補給程度で、今年1月の月給は地質学者の13年比27%や生産部門の技師の34%、採掘の現場監督の33%のように、平均30%減額となっている。
また、PBの採掘船などの製造を請け負っている造船各社も、PB傘下のセッテ・ブラジル社(SB)からの支払いが遅れている事や新規契約が見込めない事などで数百人単位の解雇を実施。同業界では1月だけで3千人が解雇された。これは、SB理事でPBサービス部幹部でもあったペドロ・バルスコ被告の告発や、PBの資金繰り悪化などによるもので、SBの未払い金は既に15億レアルに上っている。
LJによる汚職摘発の影響は国内だけに止まらず、13日はノルウェーのシードリル社が、PBと契約を結んだ採掘船2隻の賃貸料(1日6億5910万ドルと6億2679万ドル)は受け取り不能との見解を表明。別の採掘船2隻の契約は継続する意向だが、同社の株価はこの発表後、9・63%下落したという。