「ブラジルが生んだ世界的に知られるスポーツ界の大選手」と言えば、「音速の貴公子」ことアイルトン・セナが、ペレをはじめとしたサッカーのスーパースターたちにさえ負けない人気と影響力を誇っているが、このたび、それを改めて印象付けることがあった。
イギリスの自動車レース専門雑誌「オートスポーツ」はこのほど、「F1レーサーの着用ヘルメット・ベスト10」を発表したが、そこで1位に選ばれたのがセナのものだった。
黄色と緑と青というブラジル国旗の3色をまとったセナのF1ヘルメットは、死後20年が経った今もも多くの人の印象に残っている。彼のそんな母国への愛と誇りの精神が、ブラジル国民からの人気をさらに高めるものにもなっている。
また、そうした「愛国心」のみならず、グラフィック・デザイナー、シド・モスカが作ったそのデザインは、美的観点から見てもひときわ鮮やかで目を引く。
なお、この「ヘルメット・ベスト10」にはブラジルからはセナ以外にもランクインし、3位には、やはりシド・モスカがデザインし、赤のサーキットを模したネルソン・ピケのヘルメット、7位にはスーパー・ヒーロー「スパイダーマン」を想起させる赤の網目模様が刻まれたエメルソン・フィッチのヘルメットがそれぞれ選ばれた。
ここ数年は、フェリペ・マッサがごくたまに好成績をあげる以外は目立ったことがなく、寂しいブラジルのF1界。こうしたランキングに選ばれるような新たなスターの到来に期待したいところだ。(18日付グローボ・エスポルテより)