ジェラルド・アルキミンサンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)は19日、地下鉄4号線の第2期拡張工事を担当したが工期が大幅に遅れているIsolux Corsan Corviam社(以下ICC)との契約を打ち切る意向である事を表明したと20日付の伯字各紙が報じている。
同知事によれば、解約は事実上決まっているが、最終決定は3月頭の世界銀行の調査隊到着後となる。地下鉄拡張工事は世界銀行からの資金援助をうけており、解約には同行の承認が必要となる。
サンパウロ州政府によると、ICCは作業員数、設備や工具、資材のすべてが不足している。
ICCは、来週のサンパウロ州政府との会合の後に声明を発表する旨を文書で示したが、解約が決まれば、今年中に完成予定のイジエノーポリス‐マッケンジー駅とオスカル・フレイレ駅、来年中に完成予定のサンパウロ‐モルンビー駅とヴィラ・ソニア駅の完成は更に遅れることになる。
4号線の第2期拡張工事は2012年に5億5900万レアルの契約で始められたが、これまでに開業したのは、昨年11月のフラディッケ・コウチーニョ駅のみだ。
クロドアウド・ペリシオーニサンパウロ州交通局長によれば、ICCは既に2回の罰金と30の厳重注意を受けており、罰金総額は契約金の3割に相当する。
同局長は「ICCが工事を再開するのが望ましいが、難しいだろう」と述べ、来週、ICCとの最後の調停を行うと明かした。
アルキミン知事はICCとの契約が解除された際は、2011年に行われ、ICCが落札した入札で2番目となった会社が現行の契約額を受け入れれば、即座に工事を引き継ぐことができるとした。
新しく入札をやり直す場合は、今年の上半期末に入札が公示され、年末に業者決定となる見込みだ。この場合、イジエノーポリス‐マッケンジー駅と、オスカル・フレイレ駅の完成は2016年にずれ込み、サンパウロ‐モルンビー駅と、ヴィラ・ソニア駅は2017年もしくは2018年の完成になる。