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拡がる運送業者ストの波=政府の説得功奏するか

 【既報関連】ディーゼル油の値上げと低価格の輸送料金に反発した運送業者達の抗議活動が拡大していると25日付伯字紙や各紙サイトが報じている。
 24日夜までの抗議活動は13州、124カ所に及び、高速道路の占拠や出入り口封鎖などにより、交通、工場の稼動、各地中央市場への食料の供給に支障をきたしている。
 サンパウロ州独立系高速道路輸送業者連盟(Fecamsp)は、ディーゼル油1リットルあたり0・15レアルの値上げ決定が今回のストの〃引き金〃になったとした。
 ストによる影響の一部を拾ってみると、ミナス州では部品不足のため、フィアット社の工場の生産ラインがストップしている。パラナ州やサンタカタリーナ州では店頭から鶏肉や鶏卵、豚肉などが姿を消したスーパーが出ている他、南大河州などでは餌不足で豚や鶏などが死ぬ例も報告されている。食肉加工会社のJBSも4州の工場計8カ所で操業を停止している。
 抗議活動の影響拡大を危惧した政府は24日に輸送料金の調整のための話し合いの場を持つと発表。政府関係者と運送業者代表は25日午後、ブラジリアで会合を開き、合意形成を図っている。
 政府は輸送の帰路、積荷が空のトラックには高速道通行料を課さないことや、社会経済開発銀行(BNDES)からのトラック運転手への特別融資の1年延長などを盛り込んだ法案の早期裁可をほのめかすことで収集を図る意向だが、ジウマ大統領は同日、ディーゼル油価格の減額は不可能との見解を表明している。