今回の文協評議員選挙に立候補した団体・個人は82。正規と補充合わせ75人が選出されるが、実は事務局からは「75人以上いて良かった」との〃本音〃も漏れた。前回13年がわずか78だったから、そんな心配も当然か。議席よりも立候補者の方が少ない選挙ほど、カッコ悪いものはない。同様に投票者数も649(09年)、634(11年)、529(13年)と年々寂しくなるばかり…。要は文協自体の魅力が失われているよう。創立60周年の機に一番必要なのは、建物改修ではなく、求心力を高めるための「抜本的な制度改革」か?
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沖縄県人会総会の折、本部入り口に何やら古い石碑が。「平和しぬくゆる武器よさめ楽や原子爆弾も吹きよ散らせ」と刻まれている。沖縄古典音楽の大家・山内盛彬氏が、音楽の力で平和を希求する心を詠った力強い詩だ。1954年に山内氏が来伯した際に、県人有志によってサントアンドレー市の日本荘に建立された。勝ち負け抗争の余波が残る当時、日系社会と在伯県民を憂い、山内氏は音楽の力で団結を訴え琉球古典音楽の普及に尽力した。石碑は日本荘移転に伴い一時行方不明になっていたが、記念誌編集委員メンバーによって日本カントリークラブ内にあることが判明。県人会館に一時展示された。今後は沖縄文化センターに保存される予定とか。