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サンパウロ市で今年最大規模の豪雨=切れた電線で1人が感電死=バーラ・フンダ駅で暴動

 25日午後、大雨がサンパウロ市を襲い、死者1人、今年最大規模の渋滞、市内4地区での河川の氾濫を引き起こしたと26日付伯字紙が報じている。
 午後3時過ぎ、サンパウロ市中央部のサンタセシリアでは、就職の面接に行く途中だったジョゼ・パウロ・マシャードさん(47)が、強い風と雨による倒木のために切れた高圧電線が自分の車に触れていたのに、雨でぬれた路上に降りようとして感電死した。車の近くで電線が切れた場合は車から降りないよう、伯字紙は呼びかけている。
 サンパウロ市西部のバーラ・フンダ駅では地下鉄3号線の徐行運転とCPTM7号線の運休により、駅構内に人が溢れ、午後8時前には4時間以上も運行が再開されないことに腹を立てた約50人の乗客による破壊行動が起こった。暴徒達は券売機、照明、改札等を破壊、構内にはゴミもぶちまけられ、銃声に似た音も聞こえた。騒然とした駅構内に駆けつけた軍警は鎮圧のためにゴム弾を使用、2人の負傷者が出た。
 CPTM10号線も、午後2時40分から午後6時55分にかけて、ブラス駅からサントアンドレ駅までが運休。8号線も一部運休となった。
 混乱はサンパウロ市内全域に及んだ。サンパウロ市交通技術公社(CET)は午後7時に今年に入って最大の294キロの渋滞を記録、94カ所の信号機が破損した。サンパウロ市役所も16本の倒木を記録した。
 サンパウロ市は午後1時半に最初の洪水警報を、東部、北部、中央部、チエテ川周辺に出した。午後4時10分には、警報が市内全域に拡大された。
 消防局は河川の増水で孤立した市民を救出するため、サンパウロ市東部に12の部隊を派遣した。河川の増水は市中央部やイピランガ地区でも起きた。
 サンパウロ市非常事態管理センターは26カ所で冠水が起きたと発表した。北部観測点では32・7ミリの雨を記録。2月の総雨量は233・3ミリとなり、2月の月間総雨量の記録を更新したが、ヴィラ・プルデンテなどでは100ミリを越える雨が降った。この雨はカンタレイラ水系にも降り、同水系の水位は前日より0・3%ポイント増の11・1%になった。