サンパウロ市西部＝白昼の逃走劇と銃撃戦＝地域住民が撃たれ死亡＝警察も負傷犯人捕まらず

　２月２７日午後、サンパウロ市西部モルンビー区で、強盗犯のグループと警察による追跡劇が銃撃戦に発展し、犯人１人を含む２人が死亡、警官１人を含む２人が負傷したと２月２８日付伯字各紙が報じている。
　銃撃戦は午後１時ごろ、幼稚園と小中学校一貫の私立校とジョッキークラブの近くで発生し、車を運転しているところを逃走中の犯人に襲われた会社経営者のフィリポ・アルトベッリさん（５１）と、容疑者の１人が死亡した。
　同地をパトロール中の軍警が民家が強盗に襲われたとの通報を受けて現場に急行すると、犯行を終えた４人組が盗難車のヒュンダイｉ３０に乗って立ち去ろうとしているのを発見した。軍警が追跡を開始したところ、４人組は発砲し、軍警も応戦した。追走劇は、モルンビ区のサンバレリオ通りまで続き、犯人達はそこで車を乗り捨て、２人ずつに分かれた。
　１組はアルトベッリさんの運転していた高級車ジャガーを停止させ、アルトベッリさんを車外に引きずり出そうとした。アルトベッリさんの車はオートマチックで、アルトベッリさんが車から出ようとした時にそのまま動き出したため、それを見た強盗犯が車の後方から発砲。弾は後部ガラスと座席を貫通し、アルトベッリさんの背中に当たった。車は縁石にぶつかって止まったが、軍警が駆けつけた時には、アルトベッリさんは意識を失っていた。
　アルトベッリさんを撃った２人組は、別の２人組がシェブロレットのＣＯＲＳＡを停め、運転手の腰と脚を撃って乗っ取ろうとしているところに合流したが、この間にエジソン・ラゲット容疑者が軍警の弾を受け、死亡した。
　アルトベッリさんとＣＯＲＳＡの運転手はサンルイス病院に運ばれたが、アルトベッリさんは助からなかった。ＣＯＲＳＡの運転手は命に別状は無かった。
　犯人３人は近くに止まっていた車を盗んで逃走した。警察はその後、犯人達が乗り捨てた車を見つけ、小銃１丁と銃弾、防弾チョッキ２組を押収したが、金曜夜の時点では３人は捕まっていない。