細川多美子さん主催の「第20回マンゲイラ踊るよツアー2015」が2月14~17日、リオで行われた。サンパウロ市在住の駐在員を中心に25人が参加し、15日にはグルッポ・エスペシャルのサンバチーム「マンゲイラ」に出場した。
バスで移動中、細川さんは参加者に「覚えるまで何度でも流します」と同チームの今年のテーマ曲を猛特訓し、参加者は移動中絶えず口ずさんでいた。「歌はバッチリ!」と自信満々の参加者もいれば、「覚えられる気がしない」と弱気な人も。
15日夜、出場を数時間前に控えて、あいにく土砂降りの雨に。参加者一行は数千人の出場者でごった返す控え会場でひたすら出番を待った。水を吸って重たくなった衣装を身にまとい、立ちっぱなしで雨に打たれ続けたせいか、開始直前の参加者の顔には明らかに疲労の色が浮かんでいた。
予定時間を40分近く遅れて出番の合図、マンゲイラ色「ピンクと緑」の花火が打ち上げられると地響きのような歓声が沸き起こった。
参加者らは「隊列を乱すな!」と整列係にどやされながら、7万人の聴衆で埋め尽くされた会場に入ると、それまでとは別人のように変り、晴れやかな表情で歌と軽やかなステップで会場の歓声に応えた。
藤井聡さん(36)は「雨が降ってどうなることかと思ったが、いざ会場の光に照らされると全く気にならなかった」と興奮した表情で語り、今回初参加の根津有さん(27)は「貴重な経験だった。ぜひ周りに勧めたい」と笑顔で話した。
今年でツアー参加が8回目となる伊豆山康夫さん(81、東京)は「毎年恒例の楽しみになっている」とツアー参加の喜びを語った。
細川さんは「少しでもサンバの魅力を感じてもらえれば嬉しい」と微笑み、「バカバカしいけどグッと来るでしょ」とサンバの魅力を語った。
【大耳小耳コラム】
今年で20回目を迎え、これまで延べ500人が参加したという細川多美子さん主催の「マンゲイラ踊るよツアー」も、本番直前には「今年で最後」との話が。細川さんはツアー冒頭で「20回は区切りが良いしね」と終わりを匂わせていたが、帰聖直後には「来年もマンゲイラに出るぞ!」と思わず本音がもれ、参加者一同は一安心したとか。