リオ市は3月1日に市制450周年を迎えた。1565年に起源を持ち、来年に控えた南米初のオリンピック開催に沸くリオ市の様子を、2月28日~3月2日の伯字各紙・サイトが報じている。
2月28日夜、リオ市北部のキンタ・デ・ボア・ヴィスタで記念イベント第1弾の無料コンサートが開かれ、4万人の観衆が集まった。2時間10分のコンサートには21組の歌手が参加し、リオ市を称える曲を演奏した。
すべての年齢層の観客が楽しめるように歌手も曲も少し懐かしめの名前が並んだが、若い観客も大いに楽しんだ。
日付の変わる3月1日午前0時には、出演歌手が揃って「シダーデ・マラヴィリョーザ」を歌い、年越しのように、花火が8分間打ち上げられた。
3月1日は、ジルマ大統領も出席し、全長1480メートルに及ぶ、市内北部港湾地区の地下トンネル開通式が行われた。
リオ市内中心部のカリオカ街では市民が市制記念日を祝う曲を歌い、450周年にちなんだ、450メートルのケーキが配られた。
市制記念式典は夜、市内南部ボタフォゴ区に場所を移して行われ、その中でジルマ大統領は「リオは世界の中心、銀河の中心、エドゥアルド・パエス市長は幸せ者」とあいさつした。
真夏のコパカバーナやサンバ・カーニバル、サッカーの殿堂、マラカナンスタジアムと、リオ市は世界中から羨望を集める理由に事欠かないし、W杯を成功させ、南米大陸初のオリンピックを翌年に控えてはいるが、リオ市の未来は決してバラ色ではない。五輪の施設建設には遅れが出ているし、ヨット会場のグアナバラ湾の汚染は深刻で、ゴルフ場整備にも反対運動が起きている。
ブラジル全体の経済成長にも陰りが見え、エネルギー危機も懸念される。サンパウロ州ほど深刻化していないが水不足とも無縁ではないし、唯一の〃優等生的〃なデータ失業率も悪化傾向だ。
「W杯と五輪」という題目に乗って走ってきたリオ市民。五輪の後もその愛称のごとく〃シダージ・マラビリョーザ〃(魅惑的な町)を謳歌できるかが問われている。
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