兵庫県漁業協同組合連合会の訪問団がパラナ州を訪れ、2月9日午後、クリチーバ市の兵庫姫路会館で兵庫県産の海苔の紹介、その輸入、現地での加工工場設置の構想について説明を行った。兵庫県ブラジル事務所の山下亮所長、西森ルイス下院議員、パラナ日伯商業会議所の高村富士夫理事のほか、企業家ら約30人が参加した。
同連合会の突々淳参事、多田義治顧問、のり海藻事業本部の藤澤憲二次長、中小企業診断士の中野正也さん4人が訪れ、事業について説明。兵庫県の海苔の輸入販売、又は輸入した海苔を現地で加工し販売する構想を発表した。現地で加工を行う場合は、1日10万枚、年間2600万枚の海苔の生産を目指す。
参加した企業家らとパートナー関係の可能性について協議したほか、質疑応答では安価な中国製品にどう対応していくかが話し合われた。一行は「中国製品に競合できる価格で質の良いものを提供したい。ブラジルで海苔の質を伝え、普及に時間がかかるのも覚悟」との考えを示した。
現地で一行に同行する山下所長も、「兵庫の海苔のおいしさはきっとブラジル人にも伝わるはず」との期待を示した。4月に実施される西森下議の経済ミッションでは兵庫県の海苔工場の視察を予定し、伯企業への参加を呼び掛けた。
翌日10日、一行はパラナ州沿岸部のパラナグア市へ移動し、再度説明会を開いた。(長村裕佳子通信員)