「3月15日に要注意!」―ジウマ大統領弾劾の抗議行動が予定されている。コーロル弾劾時もそうだったが、最初は小さくても時流にのれば勢いを得る可能性がある▼現政権に対する不満はあらゆるレベルで高まっている。燃料費値上がりに抗議するトラック運転手ストは他人事ではない。身近なところでは電気料金の大幅値上げに驚いた人も多いだろう。それは序の口だ▼2月のインフレだけで1・33%との推測値も発表された。レヴィ財相は次々に増税を進めており、これらが相まって生活負担が増し、企業活動にも悪影響がでてくる▼グローボ網幹部の一人デジタル・メディア理事エリック・ブレタス氏は、「民衆による決起しかブラジルをアサウト(強盗=註・政治家による組織的ペトロブラス汚職)から救えない」とジウマ弾劾支持の異例といえる表明を出し、15日の抗議行動に参加するとフェイスブックで公言した▼サンパウロ市ではパウリスタ大通り、リオ市ではコパカバーナのポスト5から出発らしい。特にPSDB支持が強いサンパウロ市では大量参加が見込まれ、大規模化する可能性が指摘されている。先月27日のPSDB幹部会で、アロイジオ・ヌネス氏(昨年の大統領選挙でアエシオ派連立名簿の副大統領候補)も抗議行動参加を表明した▼この流れで、もしジウマ弾劾が実現されたとしても、それだけでは〃本当の解決〃にならない。旧弊にまみれたPMDB勢が繰り上がるだけでは、さらに悪くなる可能性すらある▼「追い出し」は単なる手段でしかない。本当の〃目的〃は「政治を良くすること」であり、それを広く民衆レベルで真剣に議論することこそが、一番大事だ。(深)