ミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテのエキスポ・ミナスで先月28日から3日間、「日ブラジル交樹立120周年」をテーマに「第4回日本祭り」が開かれた。終日様々な催しが繰り広げられたほか、JICAブラジル事務所が展覧会を開催し120周年を祝った。2万人超が来場し、日本文化を堪能した。
同祭は、元ウジミナス製鉄社長でミナス総領事館の名誉総領事だったリナウド・カンポス・ソアレス氏が旗振り役となり、関連企業に協力を呼びかけて始まったもの。同地文協の赤木文雄理事が「日系人はソアレスさんに引っ張られた感じ」と言うほど、熱心な日本文化の愛好者だったという。2011年に逝去したが、今もベロ・オリゾンテ名誉総領事事務所(ウィルソン・ブルメル名誉総領事)が主催している。
コーディネーターを務める浜田ゆかりさんは、「毎年必ず新しい催しをやることにしている。今年は日本の伝統文化関係の催しを多めにした」とこだわりを見せ、「年々来場者も増えている」と頼もしげに語った。
コスプレ大会やアニメケなどポップカルチャー系催しのほか、ミス日系コンテスト、折り紙や風呂敷、生け花、瞑想など文化講座を実施。サンパウロ市から訪れた若手のダンスカンパニー「優美」、伝統的な茶道裏千家ブラジルに加え、太鼓をぶら下げて陽気に踊りまわる琉球國祭り太鼓は、来場者の9割以上を占める非日系にも大人気だった。
梅田邦夫大使を委員長とする120周年実行委員会主催がJICAを通して実施した「日ブラジル家事業展覧会」では、両国の官民共同で進められた5つの国家事業(ウジミナス製鉄プロジェクト、セニブラパルプ資源開発プロジェクト、アマゾンアルミ精錬プロジェクト、イシブラス造船事業、セラード農業開発事業)が写真パネルで紹介された。
JICAの飯山聖基さんは、「足を止めてパネルの説明に読み入る非日系も多かった。サイトなどで日伯120周年記念事業のことを知り、展覧会を見に来た人もいた」と話した。
同事業展覧会は、今年1年間かけてブラジリアやサンパウロ市である日本祭りなど、国内各地で開催する予定という。今回が第1回目となった。