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デング熱対策に特殊な蚊=ピラシカバで試験的に放出

 サンパウロ州内陸部のピラシカーバ市が2日、デング熱対策に遺伝子組み換えの蚊を使う事を決めたと発表したと3日付エスタード紙が報じた。
 利用されるのは、英国のOxitec社が開発し、バイーア州で開放試験を行った遺伝子組み換え種のオスの蚊だ。遺伝子組み換え種のオスは人を刺さず、メスと交尾して卵が生まれても、ボウフラの段階で死んでしまう。遺伝種組み換え種の蚊の安全性は既に認められたが、商業化の許可が出ていないため、蚊の放出はOxitecx社の協賛を受けた〃テスト〃の名目で行われる。
 蚊が放たれるのはデング熱患者が最も多く発生しているセカピ地区だ。同地区は今年、昨年同時期の3・4倍にあたる88人の患者が確認されている。同地区の住民は約5千人で、4月末からの約10カ月間に2千~4千万匹の遺伝子組み換え種の蚊の放出される事になっている。今回の肩の放出には600~700万レアルが投じられるという。