デング熱感染は拡大の一途をたどり、一部の地域では非常事態宣言も出されている。2010年以来の災禍に揺れるサンパウロ州の様子を6日付の伯字各紙が報じた。
6日付けG1電子版によれば、保健省は、サンパウロ州で感染が確認された患者は今年に入ってからだけで9万4623人で、24人の死亡が確認されたと発表した。全伯の患者は17万人を超え、死者は39人を数える。
6日付けエスタード紙によれば、サンパウロ州での患者は全州で発生しているが、拡大が目立つのは北部から北西部にかけてで、同地域では13市が警戒態勢に入ったほか、カタンドゥーヴァ市とウビラジャーラ市は非常事態を宣言している。前市では1月以来6人の死者がでており、マリリア市でも4人の死者がでた。
サンパウロ州ソロカバ市では感染者数の伸びが市民にショックを与えている。先週まで4030人だった感染者数は、この一週間で2倍以上の8693人に激増し、死者は5人を数えた。
サンパウロ州リオ・クラロ市では1800人の感染と1人の死亡が確認され、デング熱が原因と疑われる死亡例も数件でたが、市による警戒態勢の宣言は行われていない。
また一部の市ではデング熱の流行により教会や学校を一時的に病院として利用せざるを得ないケースも起こっている。
デング熱の爆発的な広がりを受け、サンパウロ州の一部の学校では生徒に虫除けスプレーを持たせるように指導をしている。
コチア市の幼稚園〃キッズホーム〃では、児童の到着時と昼食の後に虫除けスプレーをかけている。「暑くても子供には長ズボンをはかせているし、虫除けスプレーは1日に6回はかける」と同園に2歳の娘を通わせるマリアナ・ラマーリョさん(25)は語る。
虫除けスプレーは生後6カ月までの小児には禁止されており、6カ月から2歳までは1日1回、2歳以降も1日2回までの使用が推奨されている。
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