ブラジルの14年の自動車生産台数は前年比15・3%減の314万台で、ラ米一の座をメキシコに譲り渡した。1、2月も厳しい状態が続き、生産は落ちているのに在庫は増加と5、6日付伯字紙やサイトが報じた。
国際自動車工業連合会(Oica)によると、昨年の生産台数1位は中国の2370万台で、以下、米国1160万台、日本970万台と続く。前年比10・2%増で7位となったメキシコは330万台でラ米一の座を獲得。ブラジルは世界8位でラ米2位となった。販売台数は7%減の340万台でかろうじて世界4位の座を保ったが、ドイツが330万台に伸び、その座を脅かしている。
一方、全国自動車工業会(Anfavea)によれば、2月の生産台数は20万100台で、1月比2・3%、昨年同月比では28・9%減。1~2月の合計は40万4900台で、昨年同期比22%減だった。
2月は輸出が3万1300台で昨年同月比9・2%増えたが、国内販売は18万5900台で1月比26・7%、昨年同月比28・3%減となった。これはカーニバルなどで営業日が少なかった事も影響しているが、1日当たりの販売数も1万900台で、昨年同月比15・6%減っている。
同会が懸念するのは今年は中古車販売も落ちている事だ。昨年までは新車販売が減っても中古車販売は増えていたが、1~2月の販売数は昨年同期比6・6%減だった。
在庫は通常の営業日50日分の32万9千台まで膨らんでおり、集団休暇や時短による生産調整では間に合わないため、業界は2月だけで1846人を解雇。2月末の雇用者総数は14万2300人まで落ち込んだ。