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MSTが製紙研究施設を襲撃=遺伝子組換えユーカリ種苗破壊

 5日朝、農地占拠運動(MST)に関わる女性ら1千人以上がサンパウロ州イタペチニンガにあるスザノ製紙・パルプ社の施設を襲い、遺伝子組換え種のユーカリの苗床を破壊したと5、6日付伯字紙やサイトが報じた。
 同社の研究部門を担当するフトゥーラ・ジェネ社によると、襲われたのは、5日に国家バイオ保全技術委員会(CTNBio)で安全性審査を受けるはずだった、H421と呼ばれるユーカリの遺伝子組換え種の苗だ。
 H421は成長が早いため、持続可能な方式で生産活動が継続出来、栽培用地も少なくて済むという。MSTはサイト上に、成長が早いという事はより多くの水や農薬を使う事を意味し、環境破壊を招くと共に、蜂蜜の生産にも農薬の影響が及ぶ可能性があると批判する文書を掲載し、今回の行動を正当化した。
 MSTはブラジリアでも、CTNBioの会議場に約70人が侵入。遺伝子組換え種のトウモロコシの2種の商用許可は出たが、H421を含む遺伝子組換え種の審査は4月9日に順延された。