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10日のCPIでのバルスコ被告(Antonio Cruz/Agência Brasil)
10日のCPIでのバルスコ被告(Antonio Cruz/Agência Brasil)

ペトロロンCPI=「ジウマの大統領選で贈賄」=バルスコ被告が再証言=30万米ドルを自身経由で=ヴァカリ氏の疑惑も暴露

 10日、ペトロロンに関する議会調査委員会(CPI)でペトロブラス元サービス部課長(ジェレンテ)のペドロ・バルスコ被告の証人喚問が行われ、ジウマ大統領が初当選を果たした2010年の大統領選挙で30万米ドル相当の贈賄を行ったと供述した。11日付伯字紙が報じている。

 バルスコ氏は昨年11月、連邦警察への報奨つきの供述の中で、「サービス部部長のレナト・ドゥケ氏がオランダのSBMオフショア社に、ジウマ氏の大統領選キャンペーンのために30万米ドルを贈賄するように依頼した」と語っていた。
 10日のCPIではバルスコ被告に対し、この件についての質問が2回行われ、同被告はその事実を認めた。また、2回目の返答では、その賄賂はSBM社から労働者党(PT)に直接支払われたのではなく、バルスコ被告が金を受け取り、他の支払い勘定と共にPT中央会計のジョアン・ヴァカリ・ネット氏に手渡したとも語った。
 バルスコ被告は11月の供述で、カルテルを組んだ企業が2003~13年に、ドゥケ氏が統括していたサービス部を経てPTに払った賄賂は1億5千万~2億米ドルに上ると語っていた。だが、10日のCPIでは、契約額の何%を賄賂とするかなどの支払い条件に関し、ヴァカリ氏とどのように話会いを持っていたかについても詳細を語った。
 それによると、ヴァカリ氏とはリオやサンパウロ市のホテルのレストランなどで話し合い、日時や場所は携帯電話のメッセージで取り決めていたという。バルスコ被告はそれら全てに参加したわけではなく、大抵はドゥケ被告が出向いたという。
 バルスコ被告によれば、こうした組織的な贈収賄計画がはじまったのは2003~04年のことだ。同被告はカルドーゾ政権だった1997~98年に賄賂を受け取り始めたと語り、注目されていたが、この件に関しては「個人的に働きかけたもの」で、組織的なものではなかったとした。
 バルスコ被告の証言の後、PT側は「証拠が不十分」と反論する書面を発表し、同被告を告訴する意向も示した。
 次のCPIはきょう12日に行われ、連邦検察庁提出のリストに入っていたエドゥアルド・クーニャ下院議長(民主運動党・PMDB)と、ペトロブラス元総裁(2005~12年)のジョゼ・セルジオ・ガブリエリ氏が喚問を受ける。
 なお、連邦検察庁は11日、スイスの銀行からバルスコ被告の口座の金として、1億3900万レアルがパラナの連邦地裁の口座に振り込まれたことを明らかにした。