サンパウロ州環境・上下水道労働者組合(Sintaema)は、10日に行われたサンパウロ州水道公社(Sabesp)労働者の総会後、19日から無期限ストを行う事を決めた。同組合は、今年に入ってからだけで399人が解雇されたSabespの元労働者の再雇用を司法に訴える意向だと11日付伯字各紙が報じている。
アントニオ・ダ・シルバSintaema事務局長は同公社が交渉に応じる事を望んでおり、進展が無ければ18日に総会を開き、スト決行を承認し、その詳細を詰めると述べた。スト決行の場合も労働法で定められた3割の従業員は業務に残す予定だが、水漏れの修理その他の顧客対応には影響が出るのは避けられないと見られている。
Sabespは「組合の決定は尊重される。また、市民へのサービスに欠かせない本質的な業務は行われる」とした。
Sabespは先週、人員整理計画を始めた。Sintaemaによれば、解雇された300人のうち、7割は水漏れの修理などを行う現場の作業員だったという。
Sabespの目標は、全従業員の5%にあたる600人余りを解雇して、人件費の1割を削減することだ。
14年初頭のSabespの従業員は1万5千人、外部からの派遣社員も7千人いた。総勢何人が解雇されたかは、今月末に出る収支報告で明らかになる。「現状の水不足はSabespの財政を圧迫しており、そのしわ寄せが労働者に来ている」とシルバ氏は言う。
ベネジト・ブラガサンパウロ州水資源局長は、先週アルト・チエテ水系内の町の市長に、Sabespは水だけでなく資金も不足していると語った。Sabespは昨年、財政状態を緩和するため、110万レアルの出費を削減した。昨年は水を節約した消費者へのボーナス(割引)制度の導入で、水道代の徴収額が150万レアル減っている。
同氏はまた、解雇、人員整理については、2010年にSabespとサンパウロ州検察局の間で交わされた対応改善誓約書(TAC)に盛り込まれた内容の一つだとしている。
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