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宣誓を行うサルネイ氏(Arquivo Senado)
宣誓を行うサルネイ氏(Arquivo Senado)

記念すべき3月15日=民政化後初の大統領就任30年

大統領就任時のサルネイ氏(右から3人目、Arquivo Senado)

大統領就任時のサルネイ氏(右から3人目、Arquivo Senado)

 反ジウマ、反PT(労働者党)などの掛け声で全国規模のデモが行われた3月15日。昨年の大統領選挙でジウマ大統領と決選投票を争ったアエシオ・ネーヴェス氏は15日のデモを受け、「3月15日は永遠に民主主義のための戦いの日として思い出される事だろう」と発言したが、その言葉の裏にはより深い意味がある。
 実は、30年前の1985年3月15日は、民政化初の大統領選挙で軍人推薦のパウロ・マルフ氏を破って当選したタンクレード・ネーヴェス氏に代わって、副大統領候補だったジョゼ・サルネイ氏が大統領に就任した日なのだ。
 タンクレード・ネーヴェス氏は大統領就任式の前日の3月14日に入院。大統領に就任できないまま帰らぬ人となってしまったが、サルネイ氏の就任式では、前任者のジョアン・フィゲイレド大統領が、サルネイ氏は自分の後任ではなく、タンクレード氏の代行として就任するといわれ、大統領就任の証である黄色と緑のファイシャ(たすき)を渡さず、引継ぎさえせずに会場を去ったという。
 1964年3月31日に始まった軍政から約21年を経て就任した、民政化後の最初の大統領就任の日から30年目の3月15日に、民主主義の名の下で行われた直接選挙で選ばれたジウマ大統領への罷免請求などを含む大規模デモを計画したのは偶然か、意図的か。アエシオ・ネーヴェス氏の言葉の裏にどんな思いがあったのかも聞いてみたくなる逸話だ。(3月15日付フォトス・プブリカスより)