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記者会見に臨んだ大統領府総務室長官(左)と法相(José Cruz/Agência Brasil)
記者会見に臨んだ大統領府総務室長官(左)と法相(José Cruz/Agência Brasil)

抗議行動後もパネラッソ=大臣らの放送に不満の声

 全国レベルでの反政府デモ後の15日夜、ジョゼ・エドゥアルド・カルドーゾ法相とミゲル・ロゼット大統領府総務室長官が、連邦政府は近日中に汚職防止法などを提出する事などを国民に説く内容のテレビ放送を行ったが、国民はこの放送にもパネラッソ(鍋叩き)などで応答したと16日付伯字紙が報じた。
 15日のデモ参加者は政府の予想を大きく上回る175万とも195万ともいわれ、朝から様子を観察していたジウマ大統領やカルドーゾ法相、ロゼット総務室長官、メルカダンテ官房長官は、国民の中にくすぶる不満の大きさに驚いた。
 事態を重く見たジウマ大統領は同日夕方、法相らと対策を協議。法相と総務室長官は記者会見を行い、汚職防止法提出や処罰強化などを含む政治改革を約束したが、国民は8日の大統領演説時と同様、パネラッソや電気点滅、クラクションを鳴らすなどの抗議行動に出た。夜の抗議行動はサンパウロ州がサンパウロ市やサントス、カンピーナスなど、リオ州もリオ市とニテロイ市などで記録されたほか、連邦直轄区やサルバドール、レシフェなどでも抗議行動が起きている。
 ジウマ大統領は16日朝もミシェル・テメル副大統領や主要閣僚9人と緊急会合を開催して対応を協議したが、連邦政府の対応が遅れれば、抗議行動は更に拡大する可能性も強い。