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アウパルガタス=ドル高で経費削減を指示=国外市場優先とミズノ重視も

 ビーチサンダル〃アヴァイアナス〃で知られる製靴メーカー、アウパルガタスのマルシオ・ウッシュ氏は年の始め、役員達に経費削減を厳命した。
 同社が使う主要原料のゴムはドル建てで取引されるため、各部門がドル高傾向の中で収益をあげるための目標を設定し、それを実行する事になったのだ。
 国内外でのシェア拡大策の一つは、同社の売り上げの59%を占めるアヴァイアナスを、販売が好調な国外市場に売り込む事だ。2014年のアヴァイアナスの国外販売額は一昨年比23・9%増の5億レアルだから、アヴァイアナスの総販売額が8・3%増の37億レアルに止まった事と、ドル高でレアル換算時の収益が更に膨らむ事を考えれば、当然と言える選択だ。だが、マルシオ氏の戦略は更に積極的で、ドル建て価格を1~2ドル下げて販売数を増やす事で、欧州中心に世界100カ国に及ぶ外国市場でのシェア拡大を狙う。
 国内では、アヴァイアナスへの依存度を下げるため、13年前から続く日本のスポーツシューズメーカー、〃ミズノ〃との契約更新を機に、販売キャンペーンを拡大し、パライバ州の工場での生産体制も強化する。同社にとって、1ドル=3レアル超の状況下でアジアからの輸入が中心の商品の価格を保つ事は楽ではない。だが、2014年のワールドカップで国際的な競売競争に競り負けた分を取り戻す事は優先課題の一つだ。同社の14年のスポーツシューズの売り上げ(ミズノ、Topper、Rainhaの3銘柄)は、13年の10億3900万レアルより少ない9億7500万レアルに止まり、国内での同社の販売額に占める割合も43%から38%に低下した。
 だが、ミズノの商品はブラジルでもアヴァイアナスの8・9%、グレンデネの8・2%、ナイキの6%に次ぐ、4・3%のシェアを占めている。また、ミズノにとってラ米諸国はまだ未開拓の市場のため、アウバルガタスがミズノ製品を売り込める余地はかなり大きい。市場関係者はブラジル国内でナイキやアシックスという国際的なライバルに伍していく鍵は価格と見ており、経費削減が意味するものは大きい。
 また、株式の60%を取得し、昨年の第4四半期の売り上げの10%を占めた高級洋品店〃Osklen〃の商品も、将来は製靴メーカーのみに留まらず、ファッション全般を手がけたいと考えている同社にとって、重要戦略の一つだ。(23日付エスタード紙より)