非政府団体(NGO)のアマゾン人間・環境院(Imazon)が21日、2月の法定アマゾンの森林伐採面積は42平方キロで、昨年同月比で282%増えたと報告したと同日付伯字紙サイトが報じた。
法定アマゾンは9州500万平方キロに及び、同地域での森林伐採は生態系の保護や気候変動への影響、酸素放出量の減少という意味でも、世界中の注目を浴びている。
今回発表されたのは森林伐採警告システム(SAD)の映像を基にした集計で、政府の公式報告ではない。2月の法定アマゾンは59%が雲で覆われていたため、全域が観測できたわけではないが、昨年2月は69%が雲で覆われていた事も伐採面積が急増した一因と見られている。
2月の森林伐採を州別に見ると、マットグロッソ州が37%で最も多く、以下、ロライマ州28%、アマゾナス州16%、パラー州14%、ロンドニア州5%と続いている。市別に見た伐採面積1位はマット・グロッソ州のポルト・ドス・ガウッショスで、2位はパラー州のヴィトリア・ド・シングーだった。
森林伐採の大半(79%)は私有地で起きており、18%は農地改革による定着地で起きた。残り3%は、環境保護区2%と先住民保護区1%となっている。
なお、昨年8月からの8カ月間の伐採面積の累計は1702平方キロで、2013年8月~14年2月の540平方キロより215%増えている。同期間中の伐採面積1位はマット・グロッソ州の595平方キロで35%を占める。以下、パラー州433平方キロ(25%)、ロンドニア州342平方キロ(20%)と続いている。
Imazonが発表した42平方キロという数字は、伐採後の切り株や細い立ち木もトラクターに繋いだ鎖で根こそぎなぎ倒して丸裸にした地域だ。根こそぎではないがかなりの木が伐採されたり自然発生の火災などで損失した森林面積は49平方キロで、昨年同月比で2%減ったという。