「世界結核デー」の24日、ブラジルでは2014年も6万7966人が結核に罹患し、患者数では世界で16位と同日付エスタード紙やアジェンシア・ブラジルが報じた。
2013年の感染者数7万1123人と比べると4・4%減ったが、人口10万人当たりの罹患率は33・5人で、1時間に7・75人が感染したことになる。
保健省が23日に下院の特別セッションで発表した数字によると、13年の致死率は人口10万人当たり2・3人で、2・9人だった2003年より20・7%減少した。連邦政府はこの数字はまだ高いとして、2035年までに致死率を95%、発病率も90%抑制したいとしている。
ブラジルでの結核予防策は生後1カ月以内に行うBCG接種が中心だが、保健所などへのBCGのワクチンの配布はここ数カ月間滞っている。保健省によれば、配布の遅れは製薬会社への認証の遅れと工場への水の供給不足が原因で、4月初旬には正常化するという。BCGワクチンは先週中に1万8千人分が配布され、31日と4月2日も52万2千人分と41万人分が配布される予定だ。
だが、BCGは結核罹患を完全には防げない。専門家によると、「BCGは重病化や致死を避けるためのもので、体内に免疫が出来た事=結核にはかからないではない」という。
罹患率は、上下水道などの衛生施設が完備していない地域の方が高く、免疫能力が低下する高齢者や乳幼児、エイズ患者などは罹り易い。州別ではアマゾナスとリオで患者が多発しており、先住民の罹患率は全国平均より3倍、路上生活者の場合は47倍高いという。
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