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中銀が為替への介入を中断=人為的なドル価抑制避ける

 中銀のトンビニ総裁が24日の上院経済問題担当委員会で、31日で毎日の為替介入を停止する事を明らかにしたと25日付伯字紙が報じた。
 中銀の為替介入は、米国が量的緩和を縮小した後のドルの流通量を確保し、ドル高レアル安急進を防ぐのが目的で、ジョアキン・レヴィ財相も、人為的にドル価を抑える事はやめる方針である事を明らかにしていた。
 ドルの先物買い契約という形の為替介入は13年8月に始まり、毎週10億ドル規模で行われていた。同年12月には2億ドル/日の介入に変更され、14年12月には介入額を半減して15年3月31日まで継続すると発表されていた。
 トンビニ総裁は為替介入は初期の目的を果たしたため継続は不要と説明し、5月1日以降期限が切れる契約はすべて更新する事と必要が生じたら再度の介入を検討する事を明言した。市場関係者は、同総裁は介入停止を言い出すのにスタンダード&プアーズのブラジル国債の格付据え置き発表後というタイミングを利用したと見ている。
 総裁の発言は為替取引終了後だったため、同日の相場には影響はなかったが、25日午後1時現在のドルは、1・33%上がった後、0・36%下げるなど、不安定な動きを見せている。
 ドル価上昇中は証券市場で主要企業の株価低下も起きたが、外国人投資家が株価低下とペトロブラス株の売り出しを利用して株を買う動きを見せた事や、米国連邦準備制度理事会が政策金利の引き上げを先延ばしした事などで3日連続で低下。中銀の介入停止後は短期的にドルが高く見込みだが、中長期的には安定すると見られている。