自身の生み出したキャラクター、「ゼー・ボニチーニョ」で知られるコメディアン、ジョルジュ・ロレードが26日、リオの病院で亡くなった。89歳だった。
1925年にリオ郊外で生まれたロレードは病弱で、12歳のときには骨髄炎を患った。20歳になったばかりのとき、結核と診断されて入院生活を送ったが、その療養生活中に病院内の演劇クラブに入ったことで演劇に目覚めた。
1960年に今はなきTVリオの番組「ノイテス・カリオッカス」に出演する機会を得、そこで自身の代名詞となるキャラクター、「ゼー・ボニチーニョ」を生み出した。ひときわ派手なスーツに大きな蝶ネクタイ、大きなメガネとリーゼントのレディーキラー、ゼー・ボニチーニョは、実在する女たらしの友人から着想を得たキャラクターで、「女性を見ては歌を歌い、鏡を見ては口ひげをなでつけるようなヤツだった」といった人物像をそのまま表現したものだった。
「既にキスした女性は999人」と豪語するゼー・ボニチーニョを持って、ロレードは茶の間に知られることとなった。コメディアンとしての知名度は、彼よりも少し年下のシコ・アニージオや、〃ジジ〃ことレナート・アラゴン、現在司会者としても有名なジョー・ソアレスほどではないものの、アニージオの番組には彼の晩年(2012年没)までよく出演した。SBT局の人気お笑い番組「ア・プラッサ・エ・ノッサ」にも度々出演しており、2010年に同番組内でゼー・ボニチーニョを演じたときには、〃生誕50周年〃として、息の長いお笑いキャラクターになったことを称賛された。
近年は慢性閉塞性肺疾患を患い、2月3日からはリオの病院に入院していた。(26日付フォーリャ紙ならびにエスタード紙サイトより)
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