ケチャップで有名なハインツと、米国の食品大手のクラフト・フーズが25日、合併に合意したと発表した。
1869年創業のハインツは売上の61%を米国以外の国で上げるグローバルな食品企業で、昨年の世界全体の年商は110億ドル、従業員は約2万4500人だ。2013年にブラジル人のジョルジェ・パウロ・レマン、マルセル・テレス、カルロス・アウベルト・シクピラの3人組が取り仕切る3Gキャピタルと、著名投資家のウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウゥエイに約280億ドルで買収された。
クラフト・フーズ・グループは2012年に旧クラフト・フーズ社から分社した企業で、従業員は約2万2100人。主要製品はチーズや冷凍食品、飲料などで、北米での事業が売り上げの大半を占める。
合併後の社名は「クラフト・ハインツ」となり、クラフト側が新会社の株式の49%を保有。51%はハインツの株主の3Gキャピタルとバークシャーが握る。ハインツはクラフト側の合意を得るため、100億ドルの追加投資を申し入れ、クラフト側は保有する株式毎に新会社の株式1株と16・5ドルの特別配当を受ける。最高経営責任者(CEO)にはハインツのベルナルド・ヒーズCEOが就任する。
両社の売上合計は約280億ドルで、合併により2017年末までに約15億ドルの経費削減効果を見込んでいる。合併手続きは今年後半に完了する予定で、完了すればネスレ、旧クラフト・フーズのモンデリーズ、ペプシコ、ユニリーバに次ぐ、世界5位、北米3位の会社が誕生する。(25日付G1サイト、26日付エスタード紙、フォーリャ紙より)