2日午後午後5時10分、サンパウロ市西方のカラピクイバ市でジェラルド・アルキミンサンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)の次男、トマス・ロドリゲス氏(31)を乗せたヘリコプターが墜落し、副操縦士として搭乗していた同氏と正操縦士、整備工3人の計5人が死亡したと3、4日付伯字各紙が報じている。
ヘリは投資会社、セリパトリ・パルチシパソンエス社(以下セ社)の保有で、正操縦士と整備工1人は同社社員、残りの整備工は整備会社のヘリパーク・タクシー・アエレオ・マヌテンソン・アエロナウチカ社(以下ヘ社)社員だった。
トマス・アルキミン氏は、企業経営学部を卒業した後、ヘリの操縦士の資格を取得しており、今回は、離陸直前に副操縦士として乗り込んだ。
事故原因は全5枚のプロペラの羽根の1枚が落ちたこととされており、落ちた羽根は3日午前10時ごろ、墜落現場から200メートル離れた場所で発見された。
航空事故の専門家はプロペラの羽根が壊れたのだとしたら、ヘリが地面に対してほぼ直角に墜落したことも説明がつくとした。
市警と専門家は事故機の残骸から羽根がとれた原因を探ろうとした。ヘリ所有者のセ社と機体整備の責任者のヘ社は羽根がとれた事実とプロペラの整備についての見解を明らかにしていない。
セ社は文書で「今回の事故に際し多大な悲しみを遺族と共有しており、遺族や事故調査にあたる関係各所に必要なサポートも惜しまない」と発表。サンパウロ州政府も公式文書で「アルキミンサンパウロ州知事とその家族は悲しみに打ちひしがれているが、各所からのお見舞いに感謝しつつ、信仰によりこの事故から立ち直る道を模索していく」とし、事故への悲しみを表明すると共に、同じく犠牲になった遺族への連帯の意を示した。
トマス氏の通夜は3日未明から行われ、遺体は3日午後7時にサンパウロ州ピンダモニャンガ市営墓地に埋葬された。